おはようございます。2022年1月29日、日曜日の朝です。
ここ数日は、マイナス15度から20度の夜明けで、ロッジの周りの積雪も30cmから40cmほどで、寒の底といえる、安定し、穏やかな冬の天気が続いています。夜はロッジの上にオリオン座が光、その上にかすかに輝くスバルを見つけるのがちょっとした楽しみです。
そんな十勝らしいキンキンに冷えた晴れた冬ですが、冬至を過ぎてからの太陽は日々強くなる感じで、雪に反射する太陽が眩しいです。鳥たちも光の強さに春を感じるのか、キツツキの木をつつくドラミングやゴジュウカラのフィーフィーという声が林の中に響き、春の足音が近づいている感じがします。そろそろキバシリが囀る声が聞こえてきそうです。
今は、マイナス15度 ゆっくりと明るくなる外を窓越しに眺めながらのブログです。今朝は、土曜日、子供たちのスケートの記録会、そしてワカサギ釣りへ行く予定で、朝のモモンガ活動はお休み。外は真っ白な霧に包まれていて、雲の中にいるようです。霧が庭の木について霜になって日が差したら綺麗になりそうです。こんな時こそ、森の中で鳥やモモンガたちの足音を聞いて、キラキラと落ちる霜の粉を見ていたいと思いますが、真面目にブログの更新に専念します。
11月から12月の中旬まで寒波が来る前の本格的な冬が到来する前は、動物たちの面白い動きがありました。
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2021年12月3日からロッジの近くのエゾモモンガの林に様子を見に行きました。この冬は、ハンノキの成り年で、あちこちのハンノキに雄花を観察することができ、この冬は、モモンガたちの観察、撮影にはハンノキのおかげで当たり年です。
12月は、秋と冬の行き交う季節で、北へ向かう途中の白鳥やガンの群れ、北からやってくるオオワシやオジロワシが交差する季節。川に遡上したシロザケを狙うオジロ、オオワシがいました。冬に向かい支度を着々と進めている動物たちでした。
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エゾフクロウは、冬の蓄えのために、エサとなるネズミやモモンガの状況に合わせてあちこち移動しているようで、近くの森でもしばらくの間滞在していました。そんなフクロウも寒波や積雪に合わせて、エサとなるネズミの状況で移動していきました。いつ、どこに行けば餌があり、快適な住処があるか、動物たちはよく知っているのでしょうね。そうやって生き延びてきたのでしょう。昼と夜のせめぎあいというのも面白いものです。
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シマエナガは相変わらず神出鬼没で悩まされます。集中していると現れなくて、ぼーっとしていると遭遇します。そしてカメラを持っていない時に限って、大接近したり。12月16日のシマエナガとの遭遇はエゾフクロウを見ていたら、当然現れ、行き先を予測して先回りしたら、運良く目の前まで来てくれました。
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私の友人、千嶋さんが出した本です。
「北海道の動物たち」人と野生の距離。
とても、いい本です。そして千嶋さんという先輩であり、鳥キチ仲間です。ぜひ、手にとって北海道の自然をもっと知って、好きになってほしいと思います。購入が困難でしたら、ご相談ください。
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12月15日 朝
晴れ、ちょっと雨。マイナス2度。夜明けは1匹が下に降りてハンノキを食べていました。下に降りて食べて、食べ終わっては木に登って蕾をとって、また降りて、、、。それを4、5回繰りかえしていました。本家の巣穴には3匹が飛んでいき、低い巣穴には3匹が入りました。最終は朝6:33。
毎朝、毎晩、観察を続けていくと、モモンガたちと仲良くなってくる感じがします。仲良くなっているかはモモンガたちの気持ちはわかりませんが、私の存在を受け入れてくれているのか?うざったく感じているかもしれませんが、いつもの時間、いつもの場所、いつものコースで飛行してくれるので、予測して写真を撮ることができるようになりました。それでも不慣れなカメラ、なかなか上手に撮れないものですね。
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12月26日 針葉樹の森です。まだ積雪はありません。夕暮れのモモンガを見にいくと、ねぐらに入るクマゲラがいました。夕暮れ15:30にクマゲラのねぐら入り。その後エゾモモンガの出巣待ちと、針葉樹の森も動物たちの営みが静かで、これから雪の季節が始まり、トドマツの存在感が楽しみに冬がやってきます。
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12月27日 定刻どおり、打ち合わせ通り。モモンガの朝の活動です。朝6:15から6:30の観察で2匹のモモンガがハンノキで食事、サービスなく巣穴へ直帰。
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2021年12月23日 帯広のカメラのキタムラさんで、カメラのレンズを買い替えました。15年ほど前のレンズだったので、新調しました。それでまた毎日のモモンガ活動が楽しくなってしまいました。カメラって、面白いけど、怖いですね。なんとなく、金額と性能が比例する世界が、魚釣りとは違います。地元のカメラ屋さんなので、いろいろ相談できて、困ったときに頼りになる店長さんに感謝です。
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エゾモモンガは丸くなって食事する可愛らしい姿、穴からひょっこり顔を出す姿、そして一瞬にして腕を広げ滑空する姿、形、スピードの変化。真っ暗な闇でもクリクリの真っ黒の目は枝にぶつからずに木々の隙間を飛び交うキレの良さ。変幻自在の不思議さと冬になると家族も仲間も、仲が悪い相手とも厳しい冬の寒さをしのぐために密集して巣穴で過ごす平和主義的なところ。カメラと双眼鏡が誘う、夜の世界、朝の寒さ、全てを教えてくれるモモンガとの冬の付き合いは、やっぱりコレなのです。
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12月は冬を待つ動物たちの活動の様子。1月から本格的な雪と寒波の季節。寒さの中を生き抜く動物たちの知恵や柔らかさと動き。北海道の厳冬期は、一年でも一番静かで、自然がでっかく厳粛さを感じます。雪があるからできること、氷の世界が見せる美しさ。冬なのです。
ロッジラッキーフィールドでは、一年中季節の自然を楽しむためにガイドを行なっています。ガイドは1人もしくは、1グループの少人数制で完全プライベートガイドです。お客様の興味や見たい動物に合わせて、ガイドのスケジュールを決め、休息を入れながら柔軟に対応しています。車の運転が不安な方や寒さが心配な方でも帯広空港までお越しいただければ、そこからガイドスタートになります。
ガイドのことや、ロッジでの宿泊のことなど、ご質問などがありましたら、お気軽にメールでお問い合わせください。2022年の12月のガイドはまだ空きがございます。こちらでご確認ください。
さらなるエゾモモンガの謎に迫りたい方は、こちらもぜひです。
1月は、なななんと、エゾモモンガたちの危機です。果たしてモモンガたちに起こった脅威とは、、、?また次回のブログをお楽しみに!