エゾモモンガを見に暗いうちにロッジを出ると、畑にキツネが3頭か4頭、月明かりに照らされているのが気になっているここ三日間でした。昨日その場所をみると、オスジカが倒れていました。可愛そうに車にはねられたのでしょう。普段は近くで鹿をみることはないのですが、雪が降り始めると鹿が移動するようです。私が気づいた時はすでに骨だけになっていましたが、昼間はカラスが5羽ほど群がり、それに混じってオジロワシも来ていました。暗くなるとキツネが集まり、鹿の肉を求めて、朝と夜の訪問者が絶えません。この冬の餌のない時期に一頭の鹿が倒れることは、野生動物たちにとっては大きいのでしょう。本来はオオカミがこの仕事をしていたのでしょうね。
昼は、カラスにまじってオジロワシが鹿を食べに来ていました。暗くなるとカラスとワシが去り、キツネが3頭来ていました。あと2、3日で鹿の死骸はバラバラになって綺麗になくなるのでしょう。
エゾモモンガの朝の部は、ハンノキの雄花をくわえたまま巣穴に戻ってきてくれ、巣穴の近くの枝に乗って3分ほどじっと食べ続けてくれ、明るさも見方についてくれました。巣穴に3匹のエゾモモンガが帰ると林の向こうから朝焼けが始まり、空を真っ赤に染め、見事な朝焼けでした。
午後は久しぶりにフクロウに出会いました。まだ冬のねぐらに落ち着いていないようで、いたりいなかったりですが、冬らしくなってきました。シマエナガの群れはあちこちで遭遇しますが、あいかわらず素早い、枝がたくさん、木の上のほう、なかなかじっとしてくれません。雲がオレンジ色に変わり始め、エゾモモンガの夕暮れの部。キバシリがねぐらにもどり、深い藍色の空気に包まれ始めた頃、ギャン、ギャンというキツネの不気味な鳴き声が響き巣穴から出てくれたエゾモモンガを脅かせ、3匹が巣穴から出たのですが、1匹はハンノキへと飛んできましたが、2匹は再び巣穴へと戻ってしまいました。それでも出は16時10分。朝も夕暮れも、いい写真が撮れたようで、安心しました。私もいいカメラがほしくなります。